機能および制限
すべり形態
- 分割法により「円弧すべり」より安全率の計算・必要抑止力の計算を行います。
制限条件
- 総格点数・・・・・・・・・・1000点
- 地層ブロック数・・・・・・・100層
- 1地層ブロック構成点数 ・・・200点
- 水面を構成する点数・・・・・100点
- 引張亀裂を構成する点数・・・50点
- 上載荷重数・・・・・・・・・40
- NCL、MCL・・・・・・・・・本数制限無し、1本当たり100点
- 内方点、外方点・・・・・・・50点
- 一度に計算できる中心点数・・X方向(99分割)、Y方向(99分割)
検討ケース
検討ケースとして「設計洪水位」・「サーチャージ水位」・「常時満水位」・「中間水位」・「完成直後」・「水位急降下」の6ケースをそれぞれ計算できます。
計算式
計算式は、下記の8種類から選択できます。
- 土地改良(フィルダム編、ため池整備)の「有効応力法」及び「全応力法」
- 「防災調節池基準(有効応力法)」
- 「土地改良施設耐震設計の手引き(ΔU法)」
- 「土地改良(ため池整備:静水圧(d)(ΔU法)」
- 「高規格堤防盛土設計施工マニュアル(有効応力法:kh法)」
- 「高規格堤防盛土設計施工マニュアル(有効応力法:ΔU法)」
- 「河川堤防の構造検討の手引き(有効応力法)」
「水位急降下」については、土地改良にもとづきます。
条件の設定
以下のような条件を設定できます。
- 円弧すべりの中心位置指定方法が選択できます。
・メッシュ法
・2次メッシュ法
・自動追跡法 - 円弧ラインの指定が以下の内容で設定できます。
・NCL(Never Cut Line):指定された線分を横切る円弧を計算しません。
・MCL(Must Cut Line):指定された線分を横切る円弧のみ計算します。
・内方点(ミニマムポイント):指定された座標を円弧内に含む場合に計算します。
・外方点(マキシマムポイント):指定された座標を円弧内に含まない場合に計算します。 - 半径指定方法の選択ができます。
・最大・最小半径
・底部のY座標
・円弧の通過点
・円弧の接線 - 堤体形式は下記の4種類から選択できます。
・均一型
・傾斜遮水ゾーン型
・中心遮水ゾーン型
・表面遮水壁型 - 堤体内浸潤線の計算
堤体内の浸潤線の計算を下記の8種類に分けて自動計算することができます。
浸透量も合わせて計算することができます。
・均一型(ドレーン無)
・均一型(下流法先ドレーンタイプ)
・均一型(水平ドレーンタイプ)
・均一型(立上ドレーンタイプ)
・中心遮水ゾーン型フィルダム
・傾斜遮水ゾーン型フィルダム(遮水性ゾーン:福田の方法)
(半透水性ゾーン:A.Casaguranndeの方法)
(半透水性ゾーン:浸透量qから求める方法)
(半透水性ゾーン:浸透量qから求める方法)(ドレーン無し) - 計算斜面
各水位ケースごとに「上流側」、「下流側」同時に計算することが可能です。
水位急降下時は「下流側」の計算はできません。
- 地震時
常時と地震時とを同時に検討できます。
また、地震時の震度率を入力することで各ケースごとに震度を設定できます。 - 安全率
各ケースごとに必要安全率を入力することができます。 - 荷重
地表上の鉛直方向荷重及び水平荷重が考慮できます。
鉛直方向荷重及び水平荷重は、抵抗力側・滑動側・両方より選択できます。
「常時」・「地震時」のどちらかに考慮するか選択できます。 - 地震時慣性力、水平荷重作用位置
地震時慣性力、水平荷重作用位置を「重心」・「底面」から選択できます。 - その他
・1つの地層内の深さによる粘着力変化の設定ができます。
・引張亀裂線を考慮できます。
・「土地改良施設耐震設計の手引き(ΔU法)」選択時は、「簡易堤体沈下量」の計算を行うことができます。
逆算法
安全率を仮定することにより、地層の強度定数(C-φ)を推定することができます。
この時Cまたはφを指定することも出来ます。
液状化の検討
- 液状化の判定を行います。
- レベル1、レベル2(タイプⅠ、タイプⅡ)の低減係数Deを計算します。
- 土質定数は50層、N値40個まで設定できます。
解析式「道路土工軟弱地盤対策工指針:液状化地盤の安定計算」、「高規格堤防盛土設計(ΔU法)」、「土地改良施設耐震設計の手引 過剰間隙水圧を考慮した安定計算(ΔU法)」、「土地改良事業設計指針(ため池整備) 過剰間隙水圧を考慮した安定計算(ΔU法)」を選択された場合、液状化の検討で算出した抵抗率:FL値を適用することができます。
入出力
- DXF形式・CSV形式のデータ読み込みにより、地層ブロックを取り込むことができます
- 表題、土質条件、中心点の安全率、安全率コンターの表示が選択可能です。
- 分割片の表示が可能です。
- 計算結果図をDXF形式で出力することが可能です。
ニューマーク法
地震波形
- 地震波形を登録することができます。
- 「道路橋示方書Ⅴ標準波形ファイル」を予め登録しています。
計算
- すべり形態は「円弧すべり」とします。
- 「水位急降下」は考慮できません。
- 「急激な強度低下」・「滑らか(暫時)な強度低下」の選択ができます。
- 3波の平均による残留変位量の計算ができます。
- 残留変位量が許容変位量以下であるかの照査ができます。
- 滑動変位を「正側」・「負側」の両方計算することができます。
出力
- 「正側」・「負側」の滑動変位図の出力が選択できます。
- すべり面形状及び滑動変位量結果表が出力できます。
対策工
- 対策工は、以下の4工法に対応しています。
・押え盛土工法
・地盤改良工法
・サンドコンパクションパイル工法
・ジオテキスタイル補強盛土工法 - 各工法結果の比較一覧表を作成することができます。
出力
- 標題、土質条件、荷重表、中心点の安全率、安全率コンター、分割片の表示が選択できます。
- 計算結果図をDXF形式で出力できます。