下記が目安となります。
- 最小補強材長
- 道路基準(*1)では2m程度
- 鉄道基準(*2)(*3)では1.5m
- 最大補強材長
- 道路基準(*1)では5m
- 鉄道基準(*2)(*3)では小径棒状補強材5m、中径棒状補強材7m、大径棒状補強材10m
補強材は異形棒鋼やロックボルトが用いられ、腐食環境の激しい場合にはエポキシ樹脂を塗布したものや連続繊維補強ロッドが用いられます。
最小補強材長が定められている理由としまして、のり面の表層部は降雨・地震による崩壊、風化による強度劣化などの影響が考えられ、これらの不確実性要素を考慮するためです。
一方、最大補強材長は、各基準(道路基準及び鉄道基準)ともドリルタイプの削孔機の能力及び地山の性状に基づいていること、加えて道路基準においては補強材の長さが大きい場合施工性及び経済性の面でグラウンドアンカーに劣ることが記載されています。
(*1)東日本・中日本・西日本高速道路:切土補強土工法設計・施工要領、2007.
(*2)日本鉄道建設公団:補強土留め壁設計・施工の手引き、2001.
(*3)鉄道総合技術研究所編:鉄道構造物等設計標準・同解説 土構造物、2007.
(地山補強土工法 設計・施工マニュアル(地盤工学会)P86)